カフェやテイクアウトで提供されるドリンクにおいて、紙コップの漏れは避けたいトラブルのひとつ。
お客様の手や衣服を汚すリスクはもちろん、そういった不備は店舗への信頼にも影響します。
そこでこの記事では、漏れにくい紙コップの選び方と、蓋との相性の見極め方について詳しく解説しますので最後まで読んでいってくださいね。
紙コップの基本構造

テイクアウトやカフェ運営において、紙コップは単なる容器ではなく、顧客の飲用体験を左右する重要な要素です。
そのため、紙コップの「構造」と「素材」について正しく理解しておくことが大切です。
まずは紙コップの基本についておさらいしましょう。
シングル構造(シングルウォール)
シングルウォールとは、紙素材の内側にコーティングを施した最も一般的な構造です。
内側のコーティングには主にPE(ポリエチレン)が使われ、水分や油分に対するバリア機能を持ちます。
メリットは軽量でコストを抑えやすいという点。
アイスドリンクや短時間の利用に適しています。
反対にデメリットは手に熱が伝わりやすいため、ホットドリンクを入れる場合はスリーブ(ホルダー)が必要になり結果的にコストが嵩んでしまうという点です。
二重構造(ダブルウォール/リップルウォール)
二重構造は、シングルウォールに比べて高機能なタイプです。
紙の層を外側にもう1枚巻くことで、空気層が断熱材の役割を果たすため飲み物の温度を保ちつつ、手に伝わる熱を和らげます。
主にホットドリンクの提供用として重宝されるのがこの構造の紙コップです。
続いてダブルウォールとリップルウォールの違いをご覧ください。
ダブルウォール
2層の紙で作られたスタンダードな断熱タイプ。
シンプルながら高い保温性を持ちます。
リップルウォール
外側の層が波形(リップル)状になっている紙コップ。
空気層と指先の接地面を減らすことで、さらなる断熱効果と滑りにくさを実現しています。
カフェやコーヒースタンドなどでは、ホットドリンクのテイクアウト用としてこの二重構造が多く採用されています。
紙コップの内側コーティング素材
紙はそのままでは液体に弱く、長時間使用すると水分や油分が染みてしまいます。
そのため、内側にはコーティングが施されており、用途や目的によって素材が選ばれています。
主なコーティングの種類をご紹介しますので、1つずつ確認していってくださいね。
PE(ポリエチレン)
・最も一般的な素材
・耐水性・耐油性に優れ、ホット・アイス問わず幅広く使用可能
・焼却処理が必要なため、エコ面ではやや課題あり
PLA(ポリ乳酸)
・植物由来(とうもろこしなど)から作られる生分解性プラスチック
・環境に配慮したカフェなどで多く導入されています
・高温にやや弱いが、ホット対応グレードも存在
ワックス加工
・紙の表面にワックスを塗布する方法
・主にアイスドリンク用で、冷たい飲み物から発生する結露対策に強みがあります
・高温には不向き(パラフィンワックスの場合は60℃程度で溶け出してしまう)で、ホットドリンクには適しません
このように、紙コップは見た目はシンプルでも、内部には様々な機能が隠されています。
使用シーンに応じた構造と素材を選ぶことで、顧客満足度の向上とブランド価値の強化につながります。
漏れない紙コップの選び方|構造・素材・蓋のチェックポイント

テイクアウト需要の拡大に伴い、紙コップの「漏れにくさ」はユーザー満足度を左右する大きな要素です。
店舗の信頼性やブランドイメージにも直結するためにも、紙コップが漏れる原因と、その対策としての構造・素材・蓋の選び方について理解を深めましょう。
紙コップが漏れる主な原因
ホットドリンクの熱膨張
熱い飲み物を入れると紙が膨張しやすくなり、蓋が浮いて密着が甘くなることで漏れの原因になります。
コーティング不良による内側からの浸み出し
コーティングが不均一だったり、耐熱性が不足していると、飲み物がじわじわと紙を透過して漏れに繋がります。
蓋とカップの径サイズが合っていない
蓋が緩い、またはきつすぎてしっかり閉まらない場合、移動中の振動などで漏れる可能性が高くなります。
漏れにくさを高める構造と素材の工夫
ダブルウォール・リップルウォール構造
外側にもう1層設けることで空気層ができ、熱による形状変化が抑えられます。
同時に、保温性・持ちやすさ・結露防止にも効果的で、スリーブなしでも使える点がメリットです。
しっかり巻かれたカップの縁(リム)
カップの上部が丁寧に巻かれていると、蓋との密着力が強まり、漏れやこぼれのリスクを低減します。特にプラスチック蓋との相性を確認し、密閉性が高い組み合わせを選びましょう。
高性能な内側コーティング
それぞれの特徴を理解し、それに適した内側コーティングを選ぶようにしましょう。
【PEコート】:耐熱性・防水性に優れ、ホットにも対応。ただしリサイクル性は低め。
【水性コート】:脱プラ対応でリサイクルもしやすく、耐熱・耐油性のバランスも良好。
【PLAコート】:植物由来の生分解性素材で、環境配慮型だが熱にはやや弱め。
このように用途(ホット/コールド)に応じて、適切な素材を選ぶことが重要です。
アイスドリンクの結露対策
コールド用途では、結露による水滴でカップがふやけて漏れることもあります。
そういったことが起こらないようにワックス加工やバガス素材など、耐水性の高い紙コップを選ぶことでこの問題を軽減しましょう。
蓋の選び方も漏れ対策のカギ
同じシリーズで蓋とカップの組み合わせを推奨しているメーカー品を選ぶと、サイズの不一致リスクを減らせます。
たとえば、当メディアを運営するI Love Cupでは、紙コップにリッド(蓋)やスリーブなどの取り扱いもあります。
リッド(蓋)についてはフラットリッドやドームリッドなど形状によっても密閉性が異なります。
ストロー穴付き蓋や飲み口付き蓋は利便性が高いですが、その分漏れリスクもあるため注意が必要。
実際に店舗で使用するまえに素材の柔軟性や装着感をチェックしましょう。
ホットとアイスで違う!カフェで失敗しない紙コップの選び方

ホットドリンク向けの紙コップ
ホットドリンクは、飲み物の温度が高いため、手に伝わる熱対策や保温性が重視されます。
おすすめの構造や内側コーティング、その他のポイントについて確認していきましょう。
【おすすめの構造】
ダブルウォール
・紙を2重にした構造で、間に空気層があるため断熱性が高い。
・カフェやコーヒースタンドで人気。スリーブ不要でそのまま提供できるのが特徴。
リップルウォール
・外層が波型のデザインで、見た目にも特徴あり。
・グリップ感・断熱性がさらに高まり、滑りにくく持ちやすい。また高級感も出やすいのが特徴。
スリーブ+シングルウォール
・コストを抑えたい場合に有効。通常の紙コップにスリーブ(紙製カバー)を併用することで断熱性を補う。
【内側コーティング素材】
PE(ポリエチレン)コート
・一般的でホットにも対応。耐水性・耐油性に優れる。
PLA(ポリ乳酸)コート
・生分解性のエコ素材。ホットに対応できるグレードもあり、環境配慮型カフェで注目。
【その他ポイント】
・カップ径と蓋のサイズをきちんと揃えないと、漏れやすくなる。
・ブランドロゴ印刷でホットドリンク用のイメージアップも可能。
コールドドリンク向けの紙コップ
アイスドリンクは、結露対策と強度、そして冷たさの維持がポイントになります。
こちらもおすすめの構造と内側コーティングの種類、その他のポイントを解説いたします。
【おすすめの構造】
シングルウォール+ワックスコート
・紙コップの内側にワックス加工を施し、冷たい飲料でも水分が染み出しにくい。
・一般的なテイクアウトやファーストフードで採用。
シングルウォール+外層付き(結露対策)
・外側に薄い紙が巻かれた二重タイプで、結露の吸収と手の滑り防止に優れる。
【内側コーティング素材】
PEコート
・冷たい飲み物にも安定して使えるスタンダード素材。
ワックス加工
・ワックスが水分を弾くことで結露しにくい。コールド専用。
【透明カップとの比較】
・紙カップは中身が見えないという特性があるため、ブランドロゴやデザイン性が重要に。
・冷たいドリンクを提供しつつ、環境配慮や独自性を打ち出したい店舗には、紙製コールドカップが人気。
さらに詳しい紙コップの構造につきましては、こちらの記事も合わせてご覧ください。
紙製にこだわる場合の注意点
注意するポイントは主に3つ。
厚み・防水性、耐久性・分別可能な素材かどうかという点です。
確認すべきポイントは、
厚み
→厚紙の使用や二重構造によって強度を確保できる。
防水性・耐久性
→結露や長時間使用でもふやけない加工が重要
分別可能な素材か
→PE・PLA・ワックスの違いでリサイクル性も異なるため、自治体ごとの廃棄方法もチェック。
このように紙コップの特性を意識することで、最適な紙コップを選ぶことができます。
近年注目されているエコ対応素材について(ホット・アイス共通)
近年では、環境への配慮が企業価値に直結する時代となり、紙コップにもエコ対応素材の導入が進んでいます。
こうした素材を積極的に採用することで、サステナブルな姿勢をアピールでき、ブランドの信頼感やファンの獲得にもつながります。
バガス(サトウキビの搾りかす由来)
生分解性に優れた非木材素材で、ホットドリンクにも対応可能。
焼却しても環境負荷が少なく、脱プラ志向のカフェなどで導入が進んでいます。
FSC認証紙
持続可能な森林管理のもとで生産された木材を使用した紙素材。
環境配慮への取り組みとしてブランドイメージの向上に貢献します。
なお、ホット用とアイス用では、最適な紙コップが異なる点にも注意が必要です。
飲み物の温度、素材の特性、コストバランス、そしてブランドの世界観などを考慮し、適切な構造・コーティング・サイズを選ぶことで、使用時のトラブルを防ぎ、顧客満足度を高めることができます。
テイクアウトでは蓋の相性も重要

紙コップとセットで使われる蓋(リッド)にも、種類と適性があります。
よくある蓋のタイプ
・フラットリッド:ストロー用の小穴付き。アイスドリンクに多い
・ドーム型リッド:ホイップ入りや炭酸飲料などに対応。見た目のボリュームも◎
・スナップオンリッド:カチッとはまるタイプで、ホットドリンク向き
蓋の径サイズは紙コップにぴったり合っている必要があります。
繰り返しになってしまいますが、同一メーカー・同一シリーズで揃えるのが安全です。
紙コップ×蓋セットのよくあるトラブルと対策
トラブル | 原因 | 解決策 |
蓋が浮く/液漏れ | カップの熱変形、径サイズ不一致 | 耐熱性のある構造/事前の試し装着 |
手が熱くなる | スリーブずれ/一重構造のみ使用 | ダブルウォールカップを採用 |
蓋がハマらない | カップの縁が柔らかい | 強度のある紙素材/厚口仕様を選定 |
エコと機能性を両立する素材選び
環境に配慮しつつも、漏れにくさや耐久性も求められる昨今では以下の素材が注目されています。
PE(ポリエチレン):
もっとも一般的。コスパ重視なら◎。
PLA(ポリ乳酸):
バイオマス素材。脱プラ志向のカフェに。
バガス紙(サトウキビ繊維):
自然由来で生分解性があり、ホット対応も可。
蓋にも紙製やバイオマス素材の選択肢があり、SDGs意識のある店づくりに貢献します。
I Love Cupで選べる紙コップの種類

これらのニーズにお応えするため、I Love Cupでは、数多くのラインナップを揃えています。
・ホット・アイス両対応のスタンダードカップ
・二重構造のダブルウォールタイプ
・リップルカップやナチュラル素材タイプ
・ロゴ印刷/名入れ対応可のオリジナルオーダー
・蓋・スリーブとのセット発注も可能
導入目的や客層、ブランディング方針に合わせて最適な紙コップが選べますので、ぜひご活用ください。
まとめ
漏れにくい紙コップ選びは、構造・素材・サイズ・蓋との相性をすべて考慮することが重要です。
特にテイクアウト業態では、快適な持ち帰り体験が顧客満足度に直結します。
また、SDGsや脱プラ意識が高まる今、機能性と環境配慮を両立した製品を選ぶことがブランドの価値向上にもつながります。
紙コップと蓋のセット品質を見直して、テイクアウトの品質とお店のイメージアップを図りましょう。