「紙コップをOEMで発注したいけれど、最小ロット(MOQ)をいくつに設定すればいいのか分からない……」そんな悩みを抱える企業担当者様は多いのではないでしょうか。
最小ロットは、発注コストや在庫リスク、さらにはブランド戦略にも直結する重要な要素です。
そこでこの記事では、紙コップOEMにおけるMOQの相場、適切な決め方、そしてよくある失敗とその回避法を詳しく解説いたしますので、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。
最小ロット(MOQ)とは?

MOQとは「Minimum Order Quantity」の略で、日本語では「最小発注数」と呼ばれます。
紙コップOEMにおけるMOQは、製造を開始するために最低限必要とされる発注単位のことを指します。
なぜMOQが存在するのかというと、製造ラインの効率や印刷の版代、加工のコスト構造に関係しています。
少数発注でも対応は可能ですが、その分1個あたりの単価は割高になりやすいため、企業にとって適正なMOQの設定は欠かせません。
紙コップOEMのMOQ相場

紙コップOEMの一般的な最小ロット(MOQ)は、海外生産の場合5000個〜が多く見られます。
一方、国内生産や一部の小ロット対応業者では1000個〜、場合によっては 500個〜対応可能なケースもあります。
国内生産は短納期・高品質が魅力ですが、単価はやや高め。
海外生産は低コストですがMOQが高く、納期も1〜2か月かかるのが一般的です。
当メディアを運営する 「I Love Cup(アイラブカップ)」 ではイベントやキャンペーン利用など、短期で大量に必要なケースにも柔軟に対応しており、5000〜10000個の小ロット生産も可能。
通常であれば大規模発注が前提になる数量でも、比較的低いロットから発注できるのは大きな強みです。
つまり「数万個はいらないけど、イベントで数千単位が必要」という企業担当者様には特におすすめ。
短納期対応もできるため、在庫リスクを抑えつつ必要なタイミングで使える紙コップを手に入れることができます。
最小ロット(MOQ)の正しい決め方

最小ロットを決める際には「安ければ多い方がいい」ではなく、用途やリスクを考えた戦略が必要です。
以下の5つの視点から検討すると、最適な数量が見えてきます。
1. 使用用途から逆算する
イベント利用か店舗のレジ用かで必要数は大きく変わります。
「何日でどれくらい消費するのか」を試算して、必要最小限の数を見積もりましょう。
2. 在庫リスクを数値化する
単価が安くても在庫が余れば損失です。
保管スペースや管理コストを含め「1個あたりの実質コスト」で考えることが重要です。
3. コストと単価のバランスを取る
1000個だと単価が高く、5000個だと単価は下がるが資金拘束が大きい。
キャッシュフローや使用頻度に合った数量を設定しましょう。
4. 追加発注のしやすさを確認する
業者によっては同じ版を使って追加発注できる場合があります。
MOQを低く設定して、必要に応じて追加発注する方法も有効です。
5. デザインサイクルを考慮する
ブランドリニューアルやキャンペーン更新が頻繁な業界では、大量発注はリスクです。
短期間で使い切れる数量を基準に、柔軟な発注計画を立てるのがおすすめです。
よくある失敗と対策(まず“需要×期間”から逆算)

発注数量(MOQ)は「単価が安いから多め/在庫怖いから少なめ」と感覚で決めると、在庫過多や単価高騰、納期遅延につながりがちです。
下記の失敗の型と原因→対策を押さえ、需要から逆算して決めるのが安全です。
失敗1:単価だけ見て大量発注 → 在庫が余る
症状:在庫が長期滞留、保管費や廃棄コストがかさむ。
原因:消費量の見積もりが粗い/販促カレンダーと不整合。
対策:
・需要式で上限を決める:見込み消費量(月)×運用期間(月)+安全在庫(10〜30%)を超えない。
・在庫KPI:在庫回転(月次で2回転以上)・滞留上限(90日以内)を設定。
・分納交渉:一括製造でも月次分納・請求分割でキャッシュと保管を平準化。
失敗2:小ロットに寄せすぎて単価が高騰 → 粗利が圧迫
症状:必要数は満たすが、想定より利益が出ない。
原因:初期固定費(版代など)を償却できていない/単価差の計算不足。
対策(簡易ブレークイーブン計算):
・版代 ÷(小ロット単価 − 大ロット単価)= 追加しても元が取れる枚数
・例:版代30,000円、単価差7円(@180円→@173円)なら 約4,286個で償却。需要がそれ以上あるならロット増の方が総額は下がります。
失敗3:納期逆算の失敗 → イベントに間に合わない
症状:開店・催事・キャンペーンに未着。
原因:海外生産の輸送バッファ不足/校了遅れ。
対策:
・逆算表:使用日 −(製造リードタイム+輸送+通関+社内検品)−校了余裕(5〜7営業日)
・国内は短納期、海外は1〜2か月を目安にバッファを必ず確保。
・校了までに色校・実液テスト(耐熱・耐水)を終える。
失敗4:法令・仕様の見落としで作り直し
症状:食品接触の表示や注意喚起抜けで再制作。
原因:校了時のチェックリスト不備。
対策(校了前チェック):
・表示事項(用途・耐熱/耐水の想定)
・容量表記、ブランドカラーの指定(PANTONE/DIC)
・材質・コーティング(PE/PLA等)と用途(HOT/ICE)の整合
失敗5:保管スペースと資金繰りを軽視
症状:倉庫費が想定外/資金が寝る。
原因:在庫コストとキャッシュサイクルの織り込み不足。
対策:
分納・分割請求・在庫預かり(委託保管)可否を見積時に確認。
期末在庫の上限数量を決める(例:1.2か月分+安全在庫)。
最小ロットを決めるときの指針

用途から逆算する
イベントや短期利用であれば小ロット、常設店舗やチェーン展開であれば中〜大ロットが適しています。利用シーンから逆算して決めるのが最もシンプルな方法です。
在庫リスクと単価のバランスを取る
単価だけを見て大量発注すると在庫を抱えてコスト増につながります。
逆に小ロットにしすぎると単価が上がり、利益を圧迫することも。
「単価」ではなく「総額」で判断し、最適なバランスを探ることが重要です。
納期と生産体制を考慮する
国内生産は短納期・高品質ですが単価は高めです。
海外生産は低コストですが納期が長いため、スケジュールとコストの両面を考慮し、状況に応じて使い分ける必要があります。
小ロット対応業者を活用する
I Love Cupのように、5000〜10000個から対応可能な業者も存在します。
まずは小ロットで需要をテストし、その反応を見て本格的なロット数に切り替えるのが現実的な進め方です。
まとめ
最小ロット(MOQ)の設定は「価格」だけでなく、用途・在庫リスク・コストバランス・追加発注の可否・デザインサイクルといった要素を総合的に判断することが大切です。
発注前にシミュレーションを行い、自社にとって最適な数量を見極めることで、コストを抑えつつ在庫リスクを減らし、安定した運用を実現できます。

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